2020年03月28日

読書記04 ハードボイルド

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横溝から読み進めて、日本人作家も読んでいるが探偵ものといえば海外の、それこそホームズではないか?と苦手だった外国文学作品もミステリーという合言葉を盾に読んでいる。あの翻訳された日本語が苦手で今まで何度も挫折してきたし、村上春樹なんてその文体のせいで大嫌いである。


とりあえずネットの検索で「ミステリー 文学 名作」とかで検索して、誰がどんな作風とか全然わかんないし、とりあえず名作とか歴史的とか付くものは手を出せるだけ出しているが、それでもまだまだ量が多くて全然読めていない。が、ホームズは大変面白く全作読んだ、はずです。


で、次に手を出したのがハードボイルドでした。日本でも新宿鮫が好きだし、黒川さんの作風を省みてもハードボイルドは僕の中で嫌味なく受け入れられると思い、レイモンドチャンドラーの「長いお別れ」から読み始めたのが何よりも良かったと思いますね。フィリップマーロウものでも屈指の出来で、生涯でも忘れられない小説になりました。それからマーロウ物の長編は全部読んで、同作でも翻訳が違うのも読んだりて、じゃ他にホードボイルドは?となって、ダシール・ハメットの「マルタの鷹」を読んだけど、チャンドラーよりもハードボイルドしていて全然読み進められなくて苦しんだ。


この人の他のは?と代表作の一つである「赤い収穫(血の収穫)」を今度は借りて読んだものの、やっぱり読み進めるのが辛い。いや、面白いのだけども、文体かなぁ。なかなか辛かった。


ハードボイルドっていうのは事件そのものが主題なのではなくて、それを軸に様々な人間や出来事がめぐりめぐるということに主題があって、読みながら何度も、そういえば何の事件だったっけ?となることが少なくない。あと登場人物が多い。そして全員に影があったりするから全然覚えられない。読み終えてもミステリーを読み終えたような爽快感は少ないが、一幕終えられたなという主人公が感じている徒労感は同様に感じられるので中毒性は高い。


このブログを書くにあたってウィキペディアを調べると、この作品が黒澤明監督作品の「用心棒」の下敷きになっているそうである。まったく納得できる話だ。
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2020年03月20日

読書記03 怒涛

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黒川博行の著作を二連発。


内容が内容なだけに、読み始めるまでなかなか腰を上げるのが億劫なのだが、いざ読み始めるとすすすーいと読める。当たり前だよな。


「落英」はシリーズではないので登場人物がなかなか入ってこなかったが中盤は勢いがあったが、終盤はあんまり好みじゃなかったな。ギブミー破滅。


「泥濘」は疫病神シリーズの最新作。福祉モノ。ヤクザのシノギはその時代の最先端をゆく。タピオカも然り。そして政治家も官僚も同じ穴のムジナだよな。


黒川著作はしばらくいいかな。読み飽きたというのではないが、今は横溝って気分なのだ。
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2020年03月04日

読書ではなく映画だが。

原田眞人監督作品「クライマーズ・ハイ」を昨日見た。


内容等に関してはこの世で一番便利なウィキペディアをご覧くだされ→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4


僕はアマゾンプライム会員なのだが、昨今のあのサービスは僕の触手が伸びるような映画があまりなくプリプリしている。が、つい先日CDを借りる為に1年ぶりにTSUTAYA会員になったので返却ついでにDVDを借りようと思ったのだ。随分と利用してなかったが、レンタル料金ってこんな高かったっけ!?と震えた。旧作一週間で一枚税抜き280円ですぜ。新作なんて一週間で500円で、新作準新作旧作5枚で1200円ですぜ。もう意地でも5枚借りてやるか!ってなもんです。


原田眞人作品を全て見たわけじゃないが、とかく本筋と別に主人公の家庭や恋愛面を描くことでその人の描写を分厚くしようとするのだが、こちらからすればそれこそ蛇足以外の何物でもない!という脚本を書くと認識していた。浅間山荘事件も日本のいちばん長い日もそれさえなければ面白いのにと見ていてくだらなくてしょうがなかった。


たとえば近年の007を見てたら冒頭もしくはラストのアクションシーンで敵の組織の名もない登場人物がばったばたと殺されていくが、それを見るたびに「この登場人物にも家族がいるんだろうが、どうしてこういう仕事をしてんだろう?」と想像してしまう。そらものすごい人数ですからね、全員が生涯孤独とかってことは恐らくないだろう。そういうことを見てふと妄想するのはいいんだけど、それを話の筋に絡めちゃダメだと思うんですね。でもそれを描くことでこの人は仕事としてこういうことをしているけど、家に帰るとまた別の顔があってみたいなことはわざわざ描くまでのことじゃないと思うんですよ。でも原田さんはそれをやるわけ。クライマーズ・ハイでもやるわけです。


話の本筋は日航機墜落事件を取材する地方新聞社の事件後の怒涛の日々なのだが、冒頭に子供が外国に移住する為に空港で見送るシーンがあり、石を手渡されるんだけど、怒涛の日々の中で時折それを取り出したりしてんだけど、実際はそんなこと考えてる暇も余裕もないだろうからそういうことされると見ていて気分が萎えるんですね。エセヒューマニズムというか安いんだよな。もう一人、安西という山登り仲間もいるが事件と同じタイミングで過労で倒れてどうのこうのなんだけど、それもまったく蛇足に感じるわけ。ドキュメント性の高いものを取り扱うわりにエンターテイメント性を高めてバランスを取ろうとするからそういう風になるんだろうとは分かるんだけど、やっぱり見ていてリズムが崩れて萎えるんですよ。でもそうでもしないと見続けるのが辛い人もいるだろうことは僕だって想像がつくんだけど、だけどもという感じ。


でもカメラの画角やカットでリズムを高める手法は素晴らしいと思うし、映画なんだけど舞台を見ているような気にもなるから面白いんだけど、どうしても脚本に筋とは関係ないものを持ち込む癖が気になってしょうがないのだ。とはいえ見応えあるし、役者陣も精一杯の演技をしていると思います。
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2020年02月24日

貪るように。読書記02

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先週はこの二冊だけでなく、「隠蔽捜査5宰領」のほか、横溝正史の全集の中の読み落としていた金田一物の「女怪」と「鴉」を読んだ。まったく活字中毒者の日々である。


今野敏さんの著作は多少失礼な言い方になるが、サクッと読めるのである。一方の黒川作品に比べ読書の負担がないのでさくさくっと読める。叙述トリックは一切ないので、多少の読み飛ばしも可能なので、読んでいて少しでもダレたら読み飛ばしていく。そんな強引な読み方をしても登場人物が強靭なので物語としての背骨は曲がらない。その点で柔軟な作者だなぁと思っている。





「喧嘩」の方は前回の読書記で書いた「破門」の続編である。実はこれを読む前に三作目となる「暗礁」も読了しているが、日常的忙殺で書き落としていた。

とはいえやはり二作目の「国家」が話の筋としてはベスト、全体的な出来としては五作目の「破門」が脂が乗っていると思う。さすがは直木賞作品。

大阪での仕事となると往復で一時間半以上かかるので、そこで結構な量の読書が出来るので嬉しいが、神戸でとなると2,3分しか電車に乗らないので少し寂しい。
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2020年02月03日

読書記

順番は前後するが、読書記に関して。


読書記というのを始めてみる。いつまで続くかは定かではないが、読書は死ぬまで続けるだろうからぼちぼちと書いていくつもりだ。


簡単に言えば個人的な読書後の感想を綴るだけである。これを読んだ人が読みたくなるようなことを書こうとも思わないし、オチを書くことだってあるだろう、登場人物の名前も一切の説明なく唐突に出すし、ちゃんとその本を読んだ人にしか分からないようなことも当たり前のように書いていく。無情な読書感想記である。


まぁブログなので日々のアレコレを気負わずに書けばいいのだろうが、人が何食ったとか何処行ったとか僕はピンとこないのでやらんのだが、図書館で常に本を借りているということから考えるに、僕の趣味は読書なのであろうと思ったのである。


そういえば高校生のときも毎週末のように図書館に行っていたが、34歳となった今も二週間に一度は必ず図書館に行っている生活なのだ。春日野道に越してきてからは出掛けるということが極端に減った。休日でも自宅警備を中心に活動しているが、それでも三宮図書館までは行くがそれ以上西にはなかなか行かない。ミント神戸すら行かない。かといって東にはもっと行かない。行って万代春日野道店である。あ、昨夜は西灘の「まるやす」というラーメン屋に行ったか。


まぁそんなことはさておいて、そのとき読み終えた小説を取り上げて書くつもりだ。そのときの僕の気分が出ればそれだけでいいと思っている。レビューですらない読書の日記である。


人にすすめようと書くと雑念が混じる。


人によく思われようと書くと、これまた雑念が混じる。


ま、そういう感じでぼちぼちと書いていきます。
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黒川博行著「破門」

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いわゆる「疫病神シリーズ」の五作目。



といっても「疫病神」「国境」と順番に読んだものの、そのとき図書館にあったので借りたはいいが、結果五作目だっただけのこと。まぁこのシリーズは続きものではないからと高をくくっていたら、二宮が小鳥のマリを飼っていたので驚いた。が、読み進めていっても特に問題なく一安心。



全作読んだわけではないが、このシリーズの最高作は「国境」だと思っているが、今日は「破門」である。


途中のカジノでのルールや講釈は必要だったのかと思うが、全体的に登場人物の会話が非常にスムーズでぐいぐい読み進められて良かった。それが黒川さんの作品の最大の特徴だろう。この人の小説の魅力は台詞に一切の違和感がない上に、そこに純然たる人格が見事に描写されているところにある。ま、簡単に言えば、こういう人ならこういう言い回しをするだろうということが間違いなく展開されているということだ。


本当にあっという間に読んでしまい、読了してすぐ図書館に読み飛ばした三作目と四作目を予約した次第である。



とはいえこの人の小説にはまったくのクズしか出てこない。よくもまぁこんなクズばっかりおるなぁと溜息も臭くなりがちではあるが、どのキャラクターも酒の飲み方が潔くて非常に好感が持てる。「仁義なき戦い」を観たときもそうだが、水のようにビールを飲む人ばっかりで、しかもその飲み方が美味しそうでしょうがなく、わざわざ瓶ビールを買ってきて定食屋や中華料理屋で出てくるような小ぶりなビールのコップでキュッとやりたくなるのだ。食欲や性欲といった人間の根源のような欲望を刺激するというのはやはりパワーがなければならないので、その点で黒川さんの小説というのはひときわ魅力的である。


この小説を読んでバランタインのハーフロックを飲みたくなるのは正常な反応だと僕は思うのである。
posted by さだおか at 10:29| 兵庫 ☁| Comment(0) | 読書記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする