2016年10月24日

天狗の鼻は二度折れる 文章公開4

あと二回です。










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 長い長い時間の果てに、俺が寝転がっていた場所は、何度も何度も雨が降っては溜まり、降っては溜まりした、雨水で出来た池の底になっていた。その間も蓮根の花は幾度となく咲き、同じ数だけ枯れた。その池にもまた幾度となく生命は生まれ、育ち、そして死んでいった。様々な生命がそれぞれに機能しつつ巡っていく様子を、底に沈んだ俺だけがその輪廻の外で、その一切を眺めていた。 
 何度生まれ変わろうとも、その生命の本質は決して変わらない。そしていずれも純粋な欲望だけを使命に自らの生命を謳歌する。例えその時間が短くても、春に生まれたものは夏を楽しみ、秋には憂い、冬のころには慈しみを憶え、二度目の春に命を味わい尽くし、死ぬ。そして夏にまた新しく生まれ変わる。そうして四季に生まれ、四季に死んでいく。俺は自分が生まれた季節も知らなければ、当然死に行く季節も、知らない。俺にはその四季すらないのかもしれない。
 今の俺には昼も夜もない。歩くしかなかった頃の俺にすらあったものも今はもうない。あの空白のような日々以上に空白の日々は、俺が真理に触れる事すら許さず、ただの生命の澱だったという事を受け入れる為だけの場所だったのかもしれない。自らの手によって、無限地獄の門を壊し、二度とは帰ることが出来ない。いや、最初から帰る場所も、そこで帰りを持ってくれている人もいない。存在しない。絶対的な概念も蓮根の穴から漏れた気泡の一つとなって水に溶け、それを呼吸し取り込んだたあらゆる生命が俺の概念を抱き、生きた。俺が俺を捕食し、そしてその俺が朽ち果て、その養分にまた俺が集まり、またその集まった俺を俺が餌として捕食する。唯一の実体である俺は、ずっと、底で目を瞑り、無間の果てを待っている。
その池に咲いた蓮の花の上に座る者だけは、俺の概念ではなく、まるで自らが真理の一部である様な顔をして座っている。しかしその者も永劫の果てに経典に帰っていった。
 その者が経典に帰ってからというもの、全く雨が降らなくなってしまった。それどころか、夜すら来なくなってしまった。ずっと明るいまま、気が遠くなるような時間が過ぎたと思う。ある時、急に真っ暗で、冷たい、夜とも闇とも呼べない不穏な時間が流れ、それから一向に明るさを取り戻す様子もない。その繰り返しが何度かあって、あの真っ暗な時間の記憶も焦がす程の灼熱の日々が続いた。対岸の見えない海のように巨大な池が、陽炎の彼方から日に日に対岸が現れてきていた。池に棲み付く鳥や動物も次第に姿が消え、その池の中で育まれた無数の生命も次々と息絶え、消えた。
 その池だっただろう広大な窪んだ土地の底に、妙に堆積した砂の山が見える。風が吹く度に、ちょっとずつちょっとずつ崩れていったその砂山から、人が、いや、人のような形をした何かが露わになっていった。頭の後ろに手をまわし、両足は膝を立たせ、まるで公園で昼寝をしているような格好で、人の形をした何かが横たわっている。人と確信を持てないのは、顔の辺りに妙に突き出た物があるからで、それがもし何かが顔に突き刺さっている死体だったらと思うと、今以上は近寄りたくないし、見たくもない。ここじゃ何の気配もない。風が鳴り、地面が焼ける音しかしない。いや、そんな音すらも頭の中で、想像しているだけなのかもしれない、と思った瞬間、目の前が真っ暗になった。
 天狗が、そこにいた。天狗が笑っていた。いや、笑ったようなカオで天狗が眠っていた。恐かったが、もっと見てみたいと思い、一歩近付いた瞬間、天狗が目覚めたような気がした。その瞬間、物凄い地鳴りと同時に自分と天狗だけの空間の四隅が融け始め、一発の烈風が吹き抜け、閉塞した空間を簡単に打ち砕いた。それでも自分と天狗との距離や様子は変わらず。「また想像か」と思った瞬間、天狗がその千里を見通す様な大きな目玉だけを動かしてこちらを睨み付けていた。
「おいおい、何年待たせたら気が済むんや、お前」
 その天狗の声はどこかで聞いた事のあるような声だった。
posted by さだおか at 20:30| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

天狗の鼻は二度折れる 文章公開3

昨日一昨日と胃腸風邪に苦しんでしまい文章公開が出来ず、ライブ当日まで近々となってしまいました。講釈垂れずに早速文章公開です!



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使い物にならなくなった眼球をほじくり出し、たった今飲み干したばかりの泥の水溜りに捨てた。その時丁度雨が降り始め、眼球を捨てた水溜りにまた水が溜まり始め、俺はその水溜りに顔を埋めたまま身動き一つせず、雨を浴び続けた。水溜りの底の泥に俺はまだ顔を浸けたまま、体全体が水の中に入ってしまう程に水たまりは大きくなっていった。苦しくはない。また同時にその様子を空の上から俯瞰で見下ろす俺もいた。いや、正しくはそういった情景が思い浮かんだだけかもしれない。その空から見下ろす俺の顔はひどく赤く、背中にはカラスのように黒光りする羽が生えていた。その俺は飛んでいるのではなく、浮かんでいるといったその様子で、水溜りに浸かる俺は面白がった。第一、空に居る俺と今の底に居る俺とは全く姿形が違っているものの、「俺」という意識下に於いて完全に同じだった。「だから苦しくないのか」と妙な納得の仕方をして、その状態を楽しんでいた。
「いつまでそうやっとるんや、お前。とうに死んで、水も泥も食わんで済むのに、一体何をしょんのや」
聞こえたというよりも頭の中で響いたといった感じだろうか。では俺もお前に応えてやろう。

「何で空に浮いとんのや。お前のその赤い顔も何や。その妙に長い鼻も何様や。俺がさっき捨てた眼球を何でお前が付けとるんや」

「お前の目は何にも見えんな。一里も見えんのは可哀想やから、俺の目となって千里先の赤子の足の爪まで見えるようにしてやっとんのや。ほら」
 と言われた瞬間、泥に顔を埋めたままの俺に赤ん坊の足の爪が見えた。
「赤いの、お前は神さんか何かか」
「おいおい、俺を神なんぞと勘違いするなよ」
 笑ったような、怒ったような表情で真っ赤な俺は水の底の俺を諌めた。
「おい、そこに丁度蓮根が埋まっとるからそれ持って上がって来い」
 指先に触れる何かを掴み、顔を上げた。
 そこには泥の池もなく、雨も降った跡はなく、空に浮かんだ俺もいない。ただ、ちょうど腕の長さと同じ位の蓮根が右手に握られていた。あの時間は何だったのだ?あいつは何だったんだ?どうして会話が出来たんだ?第一、目は焼けて見えないはずなのに見えている。耳も潰したはずなのに音が聞こえる。しかし鼻はきかないままだった。背中に羽が生えているような気がして蓮根で背中を掻いたが何も引っ掛かる物はなかった。手に持った蓮根の穴から「早くその蓮根を鼻があった場所にあててみろ、あほが」とさっきの真っ赤な俺の声が聞こえたので言うとおりにしてみた。


 ポン。ポン。ポン。ガヤガヤ。ヤンヤヤンヤ。


 俺の鼻に刺した蓮根から花が咲き。そこで花見をしようとたくさんの人間が酒や食べ物を携えてやって来た。ある者は俺の唇で踊り、ある者は俺の眉に小便を垂れ、ある者は俺の頬で夜這いをしたりと、まる一晩そこで花見をして騒ぎに騒いだ。鬱陶しく、人が動く度に顔も痒いので、いっその事その蓮根の花さえなければそいつらも帰るだろうと思い、その花を摘もうと手を伸ばしたが全く届かない。不思議と全く届かない。花はおろか顔にすら手が届かない。何度やっても届かない。億劫になり諦めて眠ろうと横になったものの、その乱痴気騒ぎは一晩では済まず、何日も昼夜関係なく騒ぎ散らかし歌い踊った、一向に終わる気配はなく、おかげで俺は何日も眠れずに過ごした。何日も何日も俺の顔の上で歌い踊り酔っ払う人々の顔は、まるで天狗のように真っ赤だった。俺は諦め、空を見上げ、目を瞑った。







今夜にでも4を、明日には最終5を公開いたします。
posted by さだおか at 10:02| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月21日

天狗の鼻は二度折れる 本文公開2

昨日公開したのは今回の再演用に書き下ろした「DANMEN」でした。

四年経ってみてどうも天狗だけでは意味が立ちすぎていると感じ、もう少し焦点をぼやかしたい、視点を少しずらしたいと思い書きました。文体も口語体を心掛けて語り下ろし風にしてみました。ライブでそういう風に読み直すことはあっても、台本やテキストの段階でそう書いたのは初めてかな。

今日からは天狗の鼻は二度折れるを公開していきます。全5回くらいを予定。では、予習不要の方はお帰り下さいー(笑)


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「天狗の鼻は二度折れる」 

 何日も何日も歩き続けた。一日二日三日、一週間、十日、二週間とまでは数えたが、それ以降、明るければ昼、暗くなれば夜という以外に判然としないまま俺は、何日も何日も歩き続けた。


喉が渇き、腹も減った。何も口にせず歩き続けた挙句に、もう泥水を飲むしかない。地面に溜まったそれを前に、手で掬うなんて考えもせず、犬の様に地面に這いつくばり、その水溜りの上澄みを直接口で飲んで凌いだ。それでもまた歩き続ければ、いずれはまた喉が渇き、腹も減る。その都度目の前に必ず現れる水溜りを、泥だけが残るまで飲み干した。雨は何日も降っていないのに、どうして水溜まりが出来るのか、そしてどうして俺が望んだ時に現れるのか。あの時はそんな事を気にせず、何も考えずに泥水を飲んだ。
人間らしさなんて物は地べたに手を付き泥水を口にした時に放棄した。生きるという生命の前提のような、そんな凡庸な情熱さえ、歩き続ける内に磨り減り、明日にはもう消え失せるのだろう。それでもまた一歩、また一歩と、足を前に出す度に繰り返す自問自答は空転するだけだった。何を期待するわけではないが、せめて何故こんなになってまで歩き続けているのか、それすらも分からず、毎日夜を迎えては目を瞑り、体を休め、明るくなればまた歩くという事を繰り返していた。
ある夜から毎晩暗闇に文字が浮かぶようになった。そこにある文字や言葉は自らの祈りのようであり、またそれがあてがわれたこの刑罰のような日々の意味や切実さをあらわしているようだった。
「生きなければならない」
「生きる」
「生きたい」
「生き切る」
「生きるしかない」
「ただ生きる」
「死ぬまで生きる」
「死ぬまでは生きる」
「生きてみたい」
「生きていると信じたい」
俺は、こんな畜生みたいな風貌になるまでは生きるという意味を考えることもしなかった。でもそんな純粋で単純な欲望こそ簡単には棄て切れず、今や一握の砂ほどになった自我さえも、雨風に曝す事で掠れ、いずれはその「己」という概念も吹き去って行った風の残響のようになり、まるで一瞬で拭い去られる汗のにおいほどの重みでしかなくなっていた。
唯一、体が自然と覚えていたのは、疲れれば休み、それが癒えればまた歩き出す事くらいで、「動かない事」と「動けない事」の差異に怯える事も、もうない。
ただ、そうやって動く事を止めた時に何かが終わるという事は分かっていたのだろう。何処をどう歩いているのかも定かではない。目は日中の陽で焼け、視界は真っ白になり、耳は鳴り止まない耳鳴りと微かな音にも恐怖する事にも草臥れたので突き潰し、最後に血生臭い獣の存在に恐怖する事のないよう鼻を石で叩き潰した。その時は痛みもまともに感じる事はなかった。それでも微かに感じた痛みのようなものは、傷付いた肉体にではく、自らを傷付けたという後悔のような気分のものだった。しかしそれでしか確認の出来ない自分の生命の在りかが、泥の水溜りに浮かんでいるように思っていた。
もう地面に俺の足の裏は着いてはいない。しかしそれでもまた一歩また一歩と足を動かしていた。いや、実際はそう動いていると想像していただけなのだろうが、確証はない。体を流れる血や流れ出る汗は泥水になり、肉は砂と同じく乾き軽くなった。歩き続けた俺は、肉体、精神が朽ち果て、概念の中でのみ意識を保っているみたいだった。流転する空白にまさしく俺はいた。そこには俺以外の存在はなかった。俺以外、完全に真っ白の世界で俺は、畜生どもよりも醜くなり、地獄よりも長く苦しみ、果てのない無間の時の終わりを待ち続けるのだった。
posted by さだおか at 11:16| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月20日

天狗の鼻は二度折れる 文章公開1

「天狗の鼻は二度折れる」で使う文章の公開第一弾です。予習不要という方はここまで。



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断面
 
 専門学校入ってすぐ、すぐといっても、二か月か三か月くらい、その時にふとしたことから仲が良くなったピアノ科の男がいました。仲が良かったといっても、その男が少し孤独すぎただけなんだけど。当時の僕自身もそうだったけど、地方から出てきて、さらに腕に自信があるというやつは一様に自信過剰の気があって、また自分の好きな音楽以外に感動的なくらい排他的だったりしたからですけどね。僕も酷かったけど、彼はもっと酷かったんですよ。
 そいつはビルエバンスの枯葉はかなり本物っぽく弾けたりしたんだけど、それ以外の、もうビルエバンスがやってない曲となると、もうやる気も糞もなくて、それに対してあぁだこうだ言う親切は正義だ!みたいな顔して「そんなんじゃこれから人と一緒に出来ないよ」なんて言うやつが多くてね、同級生でも年上のドラム科の人が「定岡君もジャズしかしないんだったら合うんじゃない?」みたいに紹介されてね、まぁ何だかんだで二人だけでセッションしたりして、仲良くなっていったんですよ。
 そんで、ある日一緒に帰ってたら「ちょっと寄ってく?」と聞かれたので家に行ったんですけどね。そういえばこのときが神戸に来て初めて友人の家に入ったんだったかな?ま、そういうことは本題じゃないんだけど、部屋は一人暮らしの男って感じでとても汚かったと思う。で、そいつは話すときに語尾がちょっと半笑いみたいになるんですね、それを小馬鹿にしてるって捉えてた人もいたと思うけど、僕には照れから来てたんだろうなとその当時から感じていました。しかもちょっとどもるっていうか、単語や文節で切ったような喋り方をするわけですよ。

 確か部屋では座りもせんと、そいつが「俺十枚くらいしかCD持ってないんよ」とか言いながら出して来た中で一枚だけジャズじゃないアルバムがあって、
「あ、これオアシス?」
「知ってる?超良いよ」
「オアシスあんま聞いたことないや」
「貸すよ」
「いいの?ありがとう」
「でね、このDon't Look Back In Anger って曲が俺の思い出の曲でね」
「なんなん」
「地元いたときに彼女にフラれてさ、その時にめっちゃ聴いてた」
「へぇ」

 その後も一緒にセッションしたり休憩所で話したりしたはずなんだけど、どうも彼との記憶はそこで断ち切れているんです。夏休み明けたらもう見なかったしね。そして、借りたままのモーニンググローリーのジャケットをCDラックで目にするたびに、なんとなく彼のことを思い出そうとしてしまうんです。


 神戸に出てきて初めて出来たガールフレンドとの、初めてのデートは、ロバートキャパの写真展でした。その人がどうしても行きたいと希望したのでした。展示されている写真を見ても僕には全く良さはわからず、ちんぷんかんぷんなまま歩調だけを合わしていたと思う。戦場カメラマンというキャパの人物像やその背景にその人は強く感銘を受けていたみたいで、一枚一枚を戦争の当事者のような深刻な眼差しで見入っていて、そんな姿は見ないほうが良いかなと思いながら、歩調を合わせて回りました。
 そしてなぜか、なぜか、展示の最後に、加山雄三が使用していたというエレキギターが、実際にそれが使われているライブ映像と共に展示されていました。トランぺッターの日野さんとのライブ映像でした。二十歳を少し過ぎたあたりの僕の記憶は、そこで断ち切れているのです。


 ほぼ同時期に、毎週のように出演させてもらっていたジャズのライブハウスがあって、そこで不思議なお客さんと出会いました。んー。ライブ後に話しかけられて、でもどんな話したのかも覚えてないし、その時が初対面だったかってことも分からないんだけど、たぶんそうだった思います。ま、その人がちょっと一杯でもって言ってくれて、テーブル席の向かいに座って話をしました。なんでそんなことを言ったのかわからないけど、
「君の好きそうな作家をちょっと書いたから、で、これを読んだらいいってのも書いといたから」
 といって、メモをくれたんですね。たぶん好きな音楽とかから話し始めて、そういう作家とかの話になっていったんじゃないかなぁ。そのライブハウスまで電車で行ってて、その時間とか、とにかくその時期よく本読んでましたからね。内田百閧ニか町田康とか筒井康隆を結構読んでたんじゃないかなぁ。
 で、そのメモには澁澤龍彦の毒薬の手帖、稲垣足穂の一千一秒物語とか書かれていましたけど、今はもうその二人とその作品しか思い出せんわけです。
 そして少しして、そのライブハウスには行かなくなってしまうんですけど、結局その人と会ったのはその時だけだったんじゃないかなと思いますね。うん。でも本当に存在してた?してる人なんかなぁって、今は思ったりしてんですけどね。どんな顔だったか全然記憶にないわけ。まるで僕に澁澤龍彦と稲垣足穂を教えに現れた幻影っていうか、オアシスのあいつにしても、顔は思い出せるんだけど声色とか、そいつの住んでたマンションの場所とかが虚ろでねぇ、うん。

 記憶の断片や断面をね、その時々に、こう、切り離した別の記憶とくっつけたりして解釈し直してみるんですよ。そうするとね、違った記憶とまでは言わないにしても、やっぱりこう、鮮明さというか解像度というか、焦点の位置みたいなものが違ってくるわけです。それまでとは。どんどん現在の自分にとって都合のいい解釈っていうか、因果っていうか、そういう風に見ていくと楽しいもんですよ。面白いと思います。
 過去進行形ってうのかな。過去を過去として、記憶を記憶としてしまうっていうのはもったいないかなぁと思ったりしてしまいますよね。僕なんかは。
posted by さだおか at 10:50| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月07日

20161007 今日はポチでライブ。

本日はこちら!

10月7日(金)明石POCHI CYNDIカルテット
CYNDI vo 高橋俊男pf 泉正浩ba 定岡弘将ds
1st 19:30 2nd 20:40 3rd 21:50
¥2,600
http://www.pochi-live.com/ [http://www.pochi-live.com/&h=iaqg-z5rlaqemm2hib5xmesyber2ot9jhthtedvb_effrqg&enc=azmswqprbmmqqbjyvoxttwtacexkie6oz4ng86w7vjvyaww-imvakpcubqj6e6_lkudxlkjodfw74admayf-jv0zuplnnyox0jtjn0ick08jjmfvrp1nrozic39ynhhlrc9hmxg3adp9wolarp9ui62_ua2bqqrgwtyrlv-y6eresrkj5wso3zdi-g3ez1ba8xskr-sf9hf9kgqpbqsvfic2&s=1_green]

3rdセットはセッションタイムもありますので、ライブを見るだけじゃなく一緒に楽しみましょうー。

先週のアマソニックのオオトリもやらせてもらったユニットです。ぜひお越しくださいねー。

で、明日からは淡路島でGR。いや、本当は吹奏楽部のOB会が40周年とかで演奏会をするんでそれに参加するのがメインなんですが、初見大会になるとかなんで、一応はプロの意地や矜持がある以上は読めない譜面だった場合には高橋さんの教え通りフーッと息を吹きかけて譜面が風で飛んだアクシデントを演出して逃げる予定です。

だいぶと上のOBOGさんらも来るそうで、学生当時苦手嫌いだった連中も来るのかと思うと多少気が重いが、あの当時僕に殺意のある目で睨まれていた当の本人たちは僕以上に絡みにくさを感じるんだろうか。

終わってからは打ち上げがあるそうだが、同期と話すことはないだろうから、今はもう横浜に行った後輩のFの主に失恋の恋愛話を聞くのが楽しみでしかたがない。大勢の食事会や飲み会となると最初の席でその二時間や三時間のすべてが決まるといっても過言ではあるまい。

とはいえ諸々楽しみだ。まずは今夜明石ポチで待っております!
posted by さだおか at 09:44| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月14日

のぞみ青果ライブありがとうございました。

お越しいただいた皆さま、のぞみ青果のマスター、共演者の方々、飛び入りしてくれた方々、ありがとうございました。満席とまではいきませんでしたが、前日までの予約状況から不安視していた集客状況ではなく一安心しました。またこれに懲りずに年内もう一回出来たらなぁと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。


では写真で振り返ります。

ちなみに、ライブ中の撮影はのぞみマスターが、打ち上げは僕です。


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よくライブ後に「表情豊かに叩きますね」と半笑い(に見える)で言われることが多々ありますが、まぁ仕方ないと自分が写る写真を見るたびに思います。一生懸命やってるだけなんですけどね・・・。


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かれこれ専門学校を卒業して以来の再会+初共演の四方さん。相変わらず面白い人でした。


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秋山さんも頑張ってくれました。MCのカタさは初々しくて羨ましくも思いました。


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口をこうするから鼻の下が長くなる。あほみたいな顔である。


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飛び入りの松本大さん(Ds)。専門学校の後輩だそうです。


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同じく飛び入り参加の細田みどりさん。ガラッとムード変えたあたりは流石でしたね。楽しかったです。


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尺八のダンディー保さん。いつも来てくれて、やるたびに上手くなっていて驚きです。お話をすると本当に音楽が好きなんだなぁと思わずにはいられません。


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打ち上げは高架下のBAKUBAKUへ。泉君待望の焼肉です。美味いですよ。


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四方さんは帰宅。その後も泥のようになるまで路上で飲んでいました。俺たちケルアック。




そして翌日の早朝に泉君から、京都の道端で寝ていたとメールがありました。天満に住んでいるはずの人が京都、しかも路上で寝ていたというからしょうがないっすね。かという僕も、二人を阪急まで見送った後にライフに水を買いに行ったときに、自転車を置いて来ちゃってたんですな。まぁ翌朝になって気づいたんですが、頭真っ白になって走って行ったら、案の定警告の札が貼られた自転車が僕の迎えを待っていました。あほであります。
posted by さだおか at 11:40| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月10日

20160910 明日はのぞみ青果でライブ。

いよいよ明日です!

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11日(日)春日野道商店街 のぞみ青果
秋山英紀Vo 四方裕介Gt 泉正浩Ba 定岡弘将Drums
開場14時 開演14時半
¥1,500



今月はライブの本数自体が少ないので、一回一回に対する気持ちがいつも以上に入っております。明日のライブにも気合十分で、早速スーパーに行ってウコンの力やカリウムが入ってるジュースや、二日酔いのために炭酸飲料やシジミの味噌汁も買い込みました。財布の中身も整理して、万が一落としたとしても大丈夫な準備すらしております。

って、これは打ち上げに対するモチベーションが高すぎるんですが、ライブ自体は出来ることしか出来ませんし、やるべきことをやるだけかなぁとも思いつつ、楽器運搬もあるので空模様が気になるところですが、おそらく大丈夫でしょう。むしろ秋晴れ、っていう感じなんじゃないでしょうか。ぜひ行楽気分で、ディナー前の軽い気持ちでお越しください。

チャージが1500円というのも、店の単価が安く、千円札一枚でビール二杯とちょっとしたツマミが食べられる店ですので、通常のライブハウス等でのそれよりも安くなっているんです。春日野道の人にも来てほしいし、春日野道以外の人にも春日野道に来てほしいなという思いでこの値段にしています。といっても、初回は千円でしたからね。当社比50%増しではあるんですが、それものぞみマスターが「安すぎなんじゃないい?」ということを心配してくれたので、ではそうしましょうということで今に至っています。

泉君と高橋トリオ以外でやるのも久しぶりなので、リズムセクションとしての答え合わせのような気分でもいますが、まぁそこは泉君のプレッシャーになっても申し訳ないので知らん顔してやりますが、今回はインストではなく歌の伴奏もあるので、そういう面で安心できる相方ではあります。泉、飲みすぎんなよ(笑)

ではみなさん、明日は春日野道商店街でお会いしましょう!
posted by さだおか at 17:52| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月03日

明日のクルージングは中止になりました!

明日のマティーニ主催のクルージング企画は、台風のために中止にするという連絡が主催者から来ました。楽しみにされていた方々、申し訳ありません。

チケット等の対応は僕の方では分かりかねますので、以下の連絡先へお願いいたします。

問合先:Bar Martini☎078-322-1117(平日17時以降)もしくは、飯塚 信明☎090-8532-2171


我々出演陣も非常に楽しみにしていた企画ですので残念でなりませんが、また来年に持ち越しですね。
posted by さだおか at 11:47| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月25日

20160825

先日のBIG APPLEでの自主企画にお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

1セット目は即興演奏を主体にしながら、オーネットコールマンの「lonely woman」を用いたりしつつやりました。当初ボイスをする予定はありませんでしたが、内容の良い即興演奏に興奮してしまい、そのとき持っていた「天狗の鼻は二度折れる」の原稿からと、その前日に見た路上のピーマンを元に即興的に話を作ってしました。

即興に限らず、楽曲を演奏する際もそうなんですが、共演者の次なる動き、今演奏している意思や目的さえも手に取るように分かり、そしてこちらの意思も相手に伝わっているという確信を持てるような瞬間というのは、良い時間という形容以外に僕は言葉を知りません。この日はそんな感じでした。集中力が漲る、とかではなく、三人で立ち向かっているという感じがしました。信頼感というか何というか分かりませんが、やっていて楽しかったです。

そして2セット目は楽曲を演奏しました。友人や某氏のオリジナル二曲とジャズスタンダードを二曲。こちらも楽しい時間でした。

僕はこの日の昼間は神戸文化ホールで行われていた某ジャズコンクールのスタッフとして働いていて、駅までと駅からの距離を考えても、ホールからビッグアップルまで歩くのと大差ないと思い、夕方の刺すような日差しの元歩きに歩いて、フラフラになってしまっていたので、不安でしたが、集中力というか根気みたいなもので乗りきったことで自信が付きましたね。ライブ後は疲れが吹っ飛んで、またビッグアップルから春日野道の自宅まで徒歩で帰りました。翌日クタクタでしたが(笑)
posted by さだおか at 13:45| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月21日

今夜は大林檎へいっらっさい。

本日です!

8月21日(日)神戸 BIG APPLE
當村邦明Ts 井上歩Ba 定岡弘将Drums
開場19時 開演19時半
当日2,300円 予約2,000

関わりあうことで関わらないという強い意志を見せる。そういうたくましいアンサンブルを目指しています。

即興は楽曲のように、楽曲は即興のように。

宜しくお願い致します。
posted by さだおか at 08:31| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月04日

初夏の自主企画シリーズの最後です。

7月4日(月)元町 萬屋宗兵衛
浅井良将As 野津昌太郎Gt 石川翔太Ba 定岡弘将Ds
開場19時 開演19時半
予約2300円 当日2000円 学生1500円
http://www.soubei.co/


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リラックスしてスタンダードを中心にお送りします。宜しくお願いします!
posted by さだおか at 09:13| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月29日

20160629 今夜は天昇堂でsketchです。

本日となりました。

6月29日(水)春日野道 ギャラリー神戸天昇堂
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野津昌太郎Gt 定岡弘将Ds
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開場19時 開演19時半
¥投げ銭
飲食物の提供はございません。持ち込みは可能です。無論、差し入れは大歓迎でございます。



いつも差し入れを頂いているので、今夜は僕も自家製の長芋のぬか漬けと好物のこんにゃくの甘辛煮炒め、いつも差し入れをくださるMさんに貰ったお味噌を使ったこんにゃくの田楽を持って行こうと思います。

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どうにかsketchを体験して欲しい。未体験の人に来て欲しい。いつも来てくれる人も来て欲しいという顧客獲得のために海老で鯛を釣るわけではありませんが、音楽ではないところで魅力を設けたいと考えて、sketchは終演後の座卓を囲んでの会話も大きな魅力だろうと思いまして、そこに華を添えるつもりで差し入れを持って行こうと思いました。


ラディカルではドラムとスピーカとで搬入がフラフラになりましたが、sketchは楽器よりも差し入れ食材の方が多くなりそうな予感であります。


足元の悪い天気ですが、どうぞご来場ください!

posted by さだおか at 12:34| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

20160629 ラディカルありがとうございました。

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先日のラディカルな関係へお越しいただいた皆さま、ありがとうございました!

差し入れしていただいた皆さま、美味しゅうございました!ありがとうございました。
ビールや丸ごとの茹でトウモロコシにゆで卵で終演後は和やかな時間を過ごしました。

興奮気味にこの日のライブが良かった!とかって素直に言えないんですが、自分の糧になるようなライブだったと思います。やはり仲曽根さんの楽曲から想起して文章を書いたり、仲曽根さんに読んでもらうために当て書きのように詩をかいたことで、いつもの自分の言葉の並びではないリズムや情景のものが自分から出てきたことで、書くことに苦しんでいる現状を打破できるきっかけになりうるかもしれないなぁと思っています。

前に少し書きましたが今集中して読書をしています。エッセイからドキュメンタリー、評論や思想までとにかく自分が興味を持ったものを躊躇なく読み漁っています。こういう時間がきっと後々になって血と肉になって、さらなる高みか深みか、自分以外なにものでもない表現体への道となるのでしょうか。
posted by さだおか at 12:24| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月23日

今日は天昇堂へ。

本日です。

6月23日(木)春日野道 ギャラリー神戸天昇堂 
ラディカルな関係
定岡弘将Drums,Voice 仲曽根有里Voice
開場19時 開演19時半 約90分の1セット 制
¥1800
飲食物の提供はありませんが、持込は可能です。差入れはもっと歓迎であります。

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昨晩の天気で楽器搬入に関してそうとうナーバスになっていましたが、入りに関しては問題なさそうで安心しています。天昇堂でのライブはそこが一番神経使ってたりするわけです。

今日はドラム(バスドラ、スネア、タム×1、ハット、シンバル×1)とスピーカー×2、マイクとエフェクター、譜面等BGM用のCDの移動なんでね。電気関係は雨ダメですから。

開場は阪急春日野道駅から徒歩一分です。阪急高架下のすてきな音響空間になっています。

ぜひお越しください。



そして来週は自主企画連続です。
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posted by さだおか at 16:32| 兵庫 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月15日

20160615 0623ラディカルな関係まで一週間

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6月23日(木)春日野道 ギャラリー神戸天昇堂 
ラディカルな関係
仲曽根有里Voice
開場19時 開演19時半 約90分1セットになります。
¥1800






「難産」と呼ぶにふさわしい日々をあぐねいていました。

先月の今頃に打ち合わせをして、さらに打ち合わせ用にと諸星大二郎の「海の中」という短編漫画を送りと、「今年はDUOがおもしろい」と集中に集中を重ねていきたい自主企画ゆえに、今思えば肩に力が入っている状態だったのかなぁと思います。

ノートのページを真っ黒になるくらいアイデアや思いついたことを書いていって、結局10ページほど費やして脳内の整理をしました。当初やりたかったことや、森山大道というテーマ、時季を取り込みたいとかその他もろもろを一つ一つ整理していって先週末にやっとモヤみたいなものがパッと晴れたんです。それは仲曽根さんに読んでもらおうと思って書き下ろした「UTSUWA」という詩のある一節を淡路島からの帰りの高速バスの中で書けたことがきっかけでした。


その下書きノート↓
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この他にも仲曽根さんの曲と詩からのイメージを元に再構築した文章を書いています。

ドラムとボイスで何すんの!?と思うなかれ。なんだって出来んだよってことしか信じてませんし、形式に則ってやるわけではありませんのでいくらでもやりようがあるんですよ。特にDUOは人間と人間の関係性の音楽形態ですので、何かになろうとしたらくるしいかもしれませんが、自分たちであろうとすればなんの問題もないと思います。たとえそれが相手が違う楽器であれ、楽器以外のパフォーマーであれ同じだと今は思います。



ぜひお越しください。


posted by さだおか at 09:59| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月17日

20160517 明日は創徳庵にてsketchです。

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5月と6月のsketchのそれぞれのフライヤーには僕と野津がそれぞれがsketchについて書いた文章を載せています。そちらもじっくりと読んでいただきたいと思いますが、読まずともまずは体感していただくことが「なによりも」だと思います。是非会場にお越し下さい。



5月18日(水)中崎町 創徳庵 
sketch
野津昌太郎Gt
開場19時 開演19時半
予約¥1800 当日¥2000(+1ドリンクオーダー)
http://ameblo.jp/soutokuann/

6月29日(水)春日野道 ギャラリー神戸天昇堂
sketch 
野津昌太郎Gt
開場19時 開演19時半
¥投げ銭
飲食物の提供はございません。持ち込みは可能です。無論、差し入れは大歓迎でございます。






そして、野津とsketch以外でDUOします!

5月21日(土)天満 bamboo club 野津昌太郎×定岡弘将
野津昌太郎Guitar
開場17時 開演18時 ※一時間強の1セットのみになります。お時間ご注意ください!
¥投げ銭+1000円(ドリンクとスナック代)
http://ameblo.jp/ushik/




どうぞ宜しくお願い致します。
posted by さだおか at 13:11| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月13日

ラディカルな関係より 「不在」

先日公開しました、「不在」後編です。

ライブでは、前編後編区切りなく朗読しました。あまりに長すぎると読まないだろうと思い、切っただけのことです。前編と併せて読んでみて下さい。



幼馴染の祖母が余命いくばくもないと聞き、久し振りにその友人の家に行った。
 学校を卒業してからはそれぞれに故郷を離れ、地元で会うとなっても飲み屋で会うことが多く、中学校の時に毎週のように行っていた友人宅も自然と遠くなり、ふと地元を散歩するときには意識的にその周辺を歩いたりしてあの頃と変わらない様子を見たりしていたが、当の友人もいないのに立ち寄っても迷惑かななんて思って通り過ぎるだけだった。
 十数年振りに上がった家にはもう大人しか暮らしてないんだろうと分かるくらい整理が行き届いていたが、あの頃のような活気はなかった。鞄や教科書、釣竿やグローブが雑然と転がっていて、外を見ると埃も逆光で妙に綺麗で、それも懐かしい。僕が行儀よく脱いだ靴を直しているのを友人は待ちながら「こっち」といって祖母がいる部屋を教える。相変わらず猫のおしっこの匂いがしたので「まだあの猫いんの?」と聞いたら、「いや今は別のや」とだけ答えた。

「おいよ。定岡来たよ。起きてるか?」
「おばちゃん。お邪魔します。久し振りです」
「・・・」
「薬飲んですからな。部屋行こか」

 痛み止めの麻薬を飲んだばかりで意識が朦朧としてるらしく、数日中にはホスピスに移るらしい。それから小一時間ほどおばちゃんの病状や看護やら病院やらと一方的に聞かされた。僕からは何を聞いていいのか、何を話題にすればいいのか来る前から不安だったので助かったが、僕以上に友人が色んな感情を直接ではないにしろ吐露出来て助かっているのだろうと思い返事することに終始した。その間猫は一度も現れることはなかった。

「時間大丈夫か?」
「あ、そろそろ帰るわ」

「婆さん、定岡帰るって」

眠っているおばちゃんを強めに揺すって起こす。来た時と同じように脂なんかなくなってかすかな肉と皮が骨に貼り付いただけの顔が歪む。呂律は回らずに言葉にならないが、少しだけ開いた瞼の向こうの眼は確かに僕を見つめていた。
「おばちゃん。お邪魔しました」
「・・・」
「また来ますから」
「・・・」
外の駐車場まで見送ってくれるというので、歩きながら全然違う話をした。でもやっぱり会話は続かない。
 友人は毎週末実家に帰ってきているみたいだった。平日ずっと看ている母親や父親の代わりに家でおばちゃんの様子を見たり病院へ付き添ったりで、たまに地元に帰っていたときのような顔つきではなくなっていた。疲れもあるんだろうなと思うが、僕はあの学生時代のその友人に近い表情をしているなと思ったが別に今する話でもないかと口にはしなかった。

「今日はわざわざありがとうな」
「いや、ちょうど帰る用事もあったし。前から気になっとったから」
「また顔見せに来てやってよ。忙しいやろけどな。俺おらんときでも遠慮いらんから。病院移ったらまた教えるし」
「うん。お前も気負いすぎんなや。平日働いてんやし」
人通りもなく、車もたまに通る程度で、自分たちの通学路だった静かなその道にまたこんなじっくりと立つなんて、本当に久し振りだった。

「今日はカメラ持って来てないんか?」
「あー天気悪いし置いて来たわ」
「そっか。今度来るときは持って来て写してよ。良かったら」
「うん。分かった。撮るわ」
「うん」


 帰り道、友人が僕がカメラを持ち歩いてるということを知っているということがおかしかったが本当は嬉しかった。それもまたおかしかった。

 いつまでもその時間が止まって欲しいと願わずにはいられないことが誰にでもあるだろう。そんなこと無理なのに楽しい瞬間がずっと続けばいいなぁなんて、幼い頃は毎日夕方来るのが寂しくて寂しくて、やっぱり後になって、あーあの時もっと遊んどきゃよかったとか後悔みたいに反芻したりする時間が年を取るごとに短くなっていく。今なんて友人と会うのも年に一回とかなのに、それだってあっさりと分かれて次の日の朝にはそれぞれ職場大真面目な顔で仕事をしていたりする。
 その瞬間を止めることは出来ないけど、その記憶を記録することは出来る。それも誰かのためにではなく、かといって自分のためにというわけでもなく。写真を撮る動機なんてどんなことでもいいのだろうが、たとえ理由なんかなくとも、撮影され、残った写真はどれだけ何気ないものであっても特別なものである。
 今日朝が来たように、また明日も朝が来る。次の日もその次の日も同じように夜が明け朝が来る。一日も、一時も、一瞬も、同じ時なんてない時間が流れゆく。そんなことを繰り返す中、目を留めて息を吐いて吸って、また吐いて。そうして生きている。
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2016年05月07日

20160507 今夜初めての創徳庵で。

本日はこちら!


5月7日(土)中崎町 創徳庵
Jérôme Fouquet (trumpet)
荻野 やすよし (classical guitar)
定岡 弘将 (drums)


19:00OPEN 19:30START
予約2,000yen 当日2,300yen

e-mail soutokuann@yahoo.co.jp
http://ameblo.jp/soutokuann/

大阪市北区中崎西4-2-30
地下鉄谷町線中崎町駅2番出口より徒歩5分
(阪急電車・梅田駅から徒歩約12分



荻野さんのライブへのコメントを転載します。


今回はジェロと皆を繋げようと当初は多くのインプロヴァイザーに集まってもらってフェス的にGW終盤の大々的なeventを企てようと考えましたが、スケジュールが直前だったこともありボクが導いた結論は古民家での小編成アコースティック。対極に位置するものになりました。最近はフリーインプロヴィゼーションを面白い・興味深いと言って過ごしてくれるリスナーが増えてきた肌感覚があります。多くのインプロヴァイザーに参加を募りたかったけど、それはいつかの楽しみにしておいて、ちょっとでも気になる方はどうかいらしてみてください。次に彼が来日したとき少し大きな規模のことも考えてみます。
ジェロと定岡くんの初共演ケミストリーを楽しみにしています。




初共演は一回きりのものです。その尊さは歳を重ねるごとに重みを増していきます。しかも初出演の会場で!

この日のブッキングが決まって以来、脳内でのイメトレを何度も繰り返してきました。ドラム機材を持ち込むのでその選別からです。どういう流れになるとか、そんなことよりも自分がどんな演奏をしたいかと能動的に考えた結果、スネアとハイハットに絞ることに決めました。

会場が古民家の並びにあるということで音量的に制限もあるだろうということ。ずっと自分が大切にしている自分以外の音を受け入れる間と魔を活かせること。そういったことを考慮してのセッティングと即興音楽への道だと今日は楽しみにしています。


そしてこれ大事なことなんですが、コミュニケーションが流暢でない英語で交わされるという事前情報を昨日確認できましたので、少なくとも今日はムッシュ定岡ではなく、定岡弘将として自然体で演奏時以外もいられるかなぁと思っています。意外と大事ですか。人間同士のふれあいは言語ですからね。たとえ音楽でそれを超越したふれあいがあろうとも。


そんなわけですので、今日は万全の体制で参りたいと思います。宜しくお願い致します!


蛇足ですが、今月の18日に野津昌太郎とのsketchというユニットでも創徳庵に出演いたします。こちらもどうぞ宜しくお願い致します!
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posted by さだおか at 11:34| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月06日

ラディカルな関係より「不在」

4月にやりました、ラディカルな関係で使いました「不在」という文章を公開します。前編後編の二回に分けての公開になります。

長いですが、読んでみて下さい。






「不在」


 白くぶ厚い、重そうな雲が空を覆っている。三月はまだ寒い。カラスが一羽、視界の端から端へと飛んで行った。元気なものだ。


 
日曜の午前7時過ぎ。俺は露天風呂に浸かっていた。ここが新宿だということを忘れるほど気持ちが良い。早朝の露天風呂なんてものは新宿だろうが箱根だろうが熱海だろうが北海道だろうが沖縄だろうが関係なく気持ちが良いものだろうなんて考えながら浸かっていたのに、さっきのカラスでこうしている場所が余計分からなくなった。ここは新宿だと言い聞かせながら入ると、温泉地のそれよりもグッと味わいを増した。
 無性に夜の新宿が見たくなり、衝動的にカメラだけを持って東京に来た。大阪からバスで約八時間。朝に神戸を出たのが日が暮れる頃には新宿西口の喧噪の中にいて変な感じだ。すぐにカプセルホテルにチェックインしようとしたが、フロントでは二人連れの外国人の対応に露骨に困った顔をする従業員がいた。お互いに単語だけで通じ合おうとしていたが、チェックイン待ちの列が伸びる早さほどには状況は進まず、困った顔は深みを増していった。積極的に意思疎通を測ろうとする一人はいいとして、もう一人はこんなことにも慣れちゃって結果どうにかなるんだからと開き直って退屈さすら醸し出していた。室温調整が過剰で諸々我慢に我慢を呑み込んで順番を待ち、やっと清算を済ましてロッカーのキーとタオルを受け取った。ロッカーではロッカーでまた別の外国人が大きな荷物を手に自分の番号を探していた。腹話術の人形でも入ってんじゃないのかという大きさの荷物をどこにしまうのだろうと一瞬気になったが、そんなことよりもまずは風呂だ。風呂で移動の疲れを取りたかったのだ。


 
 缶ビールを持ってスナップよりもまずは街と目を合わすために歩く。一方的でもいいから目を合わそうとする。路地から路地へ。雑踏から雑踏へと歩き続ける。そうして一晩をかけて歩き回った新宿という街は想像していた以上に懐の深い街だった。抑制なく欲望がのびのびと往来に転がっている。カメラでは写しきれない悲しみを感じた。擦れ違う人の顔は今を生きていながらにして中身の生は抜け落ち、機械化されたように生っぽさのない感じでとても直視は出来なかった。いるのにいない、そんな印象。俺が遠すぎたのだろうか。
 懐の深さと感じていたものはある種の冷淡さだったのかもしれない。人や建物がいくら入れ替わっても、また受け入れては勝手に流れてゆくということを、夏の街灯に蛾や虫が集まってくるかのような感じで新宿という土地は不動の様相で、ただそこにあるだけ、という方が近いのだろうかなどと思いながらカメラを街に向けてはシャッターを押した。
 確かにその瞬間俺の眼が見て捉えた景色光景有様にレンズを向けたはずなのに、写真として変換されたものに俺の眼という存在はない。俺が撮ったはずの写真に当の俺が不在となる。そんなことに後々気付くことになるのだが、この時は初めて夜の新宿に自分も参加出来ているという興奮と酔っ払っていたせいで躊躇なくシャッターを切った。
 ホテルに戻ると入口近くの階段で外国人がサンドイッチを食べていた。あのフロントで退屈そうにしていた奴だとすぐに分かった。結局ちゃんと泊まれるし日本安全だから何処ででもご飯食べられて嬉しいという表情で美味しそうにレタスハムサンド頬張り、床に落としたレタスも摘まんで食って満足そうだった。ゴミはちゃんと捨ててくれよとだけ願いながらエレベーターに乗った。そういえば歌舞伎町には黒人が多く、ゴールデン街には日本人以上に外国人が多く、しかもそのほとんどがアジア系以外の顔の人だったのが意外だった。ゴールデン街にはそれなりに憧れもあるが、どうも経験したいというほどの魅力はなく、近寄るだけで十分だった。あそこで酒を呑めるほど思い切りもよくなければ、第一に狭い店が多く、どんな人の渦に巻き込まれるか想像するのも嫌だし、かといって静かにグラスを傾けられるような店っていうのもそれはそれで怖い気がするというのは人見知りというか品性の問題だと、思いたい。結局新宿の街で入った店はコンビニくらいなもので、そのほとんどの時間を路上や道端で過ごした。


  
 あまり寝付けないまま予定より二時間以上も早く目が覚めてしまった。眠る前は暑かったのが、起きた時には肌寒くてとてもじっとしていられなくなり、朝風呂をしようと大浴場へ向かった。こういう所の使い捨て歯ブラシやカミソリはいかにも粗雑だが、その粗雑さがかえって旅情を掻き立てる。早く家に帰ろう。帰ってちゃんと毎日使ってる歯ブラシで歯を磨き、いつものカミソリで髭を剃りたいという気分になれるからだ。シャンプーやボディーソープもどこのメーカか分からないものの方がいい。そりゃ皮膚や毛根に良いかは分からないが、とにかく自宅に帰りたくなるからその方がいいのだ。そしてこういう所の洗い場の鏡は遠く、裸眼で髭を剃るときには指先の感覚だけを頼りに剃るのでそれが座頭市のような気分になれて、それも良かったりする。
  露天風呂に設えられた大型テレビからどうしようもなく日曜の朝っぽい番組が放送されていた。同世代の人間が三人集まってとりとめのない話をするという風なもので、その日はキザな若手の役者がどうしようもなくどうしようもないことを語っているのを、オッサン三人と一緒に見ていた。見ていたというより、ただ動くから視線を向けていたくらいのものだったが、一人のオッサンが「しょうもない。天気予報は?リモコンは?」と小声で独り言を言っていた。それも決して探す気などなく、嗚咽の代わりに吐いている程度で、思わずニヤニヤしてしまいそうになった。「あー露天風呂に浸かりながらオッサンの独り言聞いてる日曜の朝なんて、まさかこんなこと新宿のど真ん中のいかにも東京っぽい曇天の下で経験するなんてなぁ。変な感じだわ」とか思って、風呂上がってもここから自転車乗って帰るわけじゃないんだぞと自分を戒めた。それくらい自然で、それくらい気の抜けた光景にはまり込んでいた。
 風呂を上がり、ホテルからはドレッシングルームと紹介されている名前とはアンバランスにただただ楽屋に毛が生えたくらいの場所で髪を乾かしていたら、背中の方からオッサンの妙な視線を感じた。新宿。カプセルホテル。緊張感が走る。ドライヤーの熱風が余計にに熱く感じる。俺の隣では口笛吹きながら足の爪を切るオッサンいて、こっちはこっちで爪の行方にもう少し気遣って欲しいほど自宅気分でいやがる。そういえばこういうホテルって爪切り借りれるのかな?借りるとしたらフロントかな?オッサンが爪切り持ち歩くなんて・・・ないよな、なんて考えていたら後ろのオッサンがタオルを集めていたホテルの人に「爪切りってあるぅ?」と話しかけた。オッサンが見ていたのは俺ではなくその隣のオッサンが手にしたそれだったのかと保湿クリームを塗りながら鏡越しにオッサンが爪を切るのを見ていたら、それまで気にもならなかった爪の長さが妙に気になり始めた。隣のオッサンは気付いたらいなくなっていた。後ろのオッサンが使ってるのを注視すると隣のオッサンの使っていたのと同じののようであり、自分がさらにオッサンの後使うのは多少嫌だなと思ったが、まぁカプセルとはいえホテルなんだし爪切りも一個ってことはないだろうとスタッフルームにいた人に声をかけると返事なく爪切りだけ手渡された。左手右手右足左足の順番に切っていると風呂上がりの別のオッサンがまた時折こっちを見ていたので、そのオッサンがこっちに視線を向けているタイミングで従業員に爪切りを返すと、案の定その従業員に声をかけていた。



 東京からの帰りのバスは事故や渋滞で一時間以上遅れたが、無事に大阪に着いた。そしてまた日常へと戻り、昨日の今頃の時間には新宿を右往左往していたのかと思うと不思議な気がした。今自分は大阪から神戸まで、阪急電車に乗って座っているだけだが、新宿では昨日と同じような喧噪と欲望が息巻いているのかと思うと不思議でしょうがない。そして昨日の自分と同じような人間がまた何処からともなく集まって彷徨ってまたここには自分の居場所はないということを確かめて過ぎ去ってくのだろうか。
 


 数日後にゴールデン街が火事になったというニュースを見たが、繰り返し報道される現場はあの日も歩いた場所だったのだが、やはり自分がそこにいない限り、そこで生きてきたという感触がない限りは他人事というより、フィクションのようにしか感じられず、それに関する情報や報道がどんどん自分の中で上滑りしていったので、思わず思考を停止してしまった。


(続く)
posted by さだおか at 23:33| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月30日

20160430 ラディカルからのぞみ

先日のラディカルな関係@天昇堂へお越しいただいた皆様、ありがとうございました。


1セット目は即興〜草枕〜即興。2セット目は自作の「不在」という文章を朗読。という形でやりました。


感想としましては、歩君も僕も暗いなぁということでしょうか(笑)即興として現れてくる人間性に明るさやハッピーさの気配なく、暗いなぁでもそれも悪くないなぁと思いながらやっていました。ま、これはやりながら感じていたことであって改めて録音を聴き返すとまた違った印象を受けると思います。


あと歩君の人柄みたいなものに僕が引き寄せられた部分も大きかったんじゃなかろうかと思っています。特に天昇堂でのラディカルな関係シリーズはそういったことが多くあり、それもDUOという形態ゆえにと思われます。それに即興演奏でということなので、メロディー、ハーモニー、リズムがどうのこうのなんかよりも人と人として、個性と個性として、共生と自生のバランスに集中して演奏しているからかもしれませんね。トリオ以上の編成になってしまうと、各人の役割や楽器の特性によって自ずとバランスも暗黙の内に図られてしまうことも多々ありますしね。


そういった意味でも今年はこの企画に集中したいなという気持ちがさらに大きくなりました。次回は6月23日にヴォーカルの仲曽根有里さんとやりますので、ぜひそちらもお越しください。
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兎にも角にも充実した内容だったんじゃないのかなぁと思います。自分の書いたもの読みながらニヤついたのは初めてでした。それも静かーな笑いといいますか、染み込んでくるような笑いや面白さで今もあのくだりは好きですね。「不在」は長いですが後日公開していこうかなと考えていますので、どうぞお楽しみに。



そして明日はこちら!
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1日(日)春日野道 のぞみ青果
定岡弘将Ds 石川翔太Ba 柏谷淳As 岩本敦Tp
開場14時 開演14時半
¥1500

終了は17時頃になりますので、それから食事に行くもよし、のぞみに居座るもよし、帰ってちびまる子ちゃん見るもよしといった時間には終わります。途中からの来店も問題ナッシングです。ちなみに2セット目は大体15時半前後から始まります。

曲としましては、今まで自主企画では取り上げようとも思わなかったスタンダードも候補に挙げています。リハーサル次第ではありますが、いつも以上にジャズらしい雰囲気の曲が多くなりそうかと思います。お楽しみに。

そして、2セット目には飛び入り歓迎としているように丸々セッションタイムとまではいきませんが、来場された演奏者の方々にもガンガン入ってもらおうと思っていますので、そちらの目的の方はどうぞ楽器や譜面をお忘れなく!


宜しくお願い致します!
posted by さだおか at 21:32| 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする