2012年07月14日

CHANGES鼎談1

再来週の金曜日27日に元町萬屋宗兵衛で権上康志主催のライブイベント「CHANGES6」があります。
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それに先立って、出演するGAKU YABUSHITA GROUP、浅井良将セプテット、GINGERBREAD BOYSの各リーダーとの鼎談をしました。藪下学、浅井良将、権上康志、僕共に同い年で、活動した手の頃からほぼ知っているという事もあって、そういった距離感が出ている内容になっています。ですから、ドラマー鼎談やセモ大対談のような内容よりは軽いというか軽妙ではありますが、それぞれの関係性や考え方の違いも分かる内容になっています。全三回に分けて公開していきたいと思っています。

またライブ会場でのみ配布するドラマチスト読み物にはこの場では未公開の部分だけで構成したりもしています。ですから、全内容を目にしたい方は会場に是非足を運んで下さい。



チェンジズ鼎談

6月某日。岡本某所にて。

店員:お待たせしました。ご注文をお伺いします。
定岡(以降、定):アイス、アイスミルクティーを。
浅井(以降、浅):アイスココア。
藪下(以降、藪):うわ!なるほどな。アッサムティーの2カップ価格。
定:ん?これっておかわりってことじゃないんですか?
店員:そうですね。こちらは二杯目は半額になります。
藪:あ、じゃぁ次は二杯目って申告すれば良いんですね?
店員:はい。では、そちらで宜しいですか?
藪:はい。
権上(以降、権):えーと「絶品焼カレードリアセット」を。
店員:はい。カレードリアセットを。ではこちわにお付けするお飲み物はいかがいたしましょう?
権:えーっと飲み物はこの中からですね・・・・・・じゃぁアイスコーヒーで。
店員:アイスコーヒーで。食後にお持ちしましょうか?
権:お願いします。
店員:はい。かしこまいりましたぁ。

浅:(録音機を見ながら)これでビデオ撮られへんの?
定:撮られへんよ。
藪:ははは。
浅:たまにあるやんな?
定:あるある。最近のZOOMのにあるある。
藪:こんなちっちゃい画面で確認するの(笑)
定:そうそう。
権:そのままYoutubeにアップ出来るよね。
藪:ええ画質で撮れてるかもわからんやん。
定:画質なんて求めたあかんやろ、こんなもんに。
権:なんかゲームボーイみたいよね。
藪:ゲームボーイやな(笑)
浅:今日何?バンブーセッション(※1)?
権:そやねん。
藪:楽器は?
権:一回帰って、余裕あったらフライヤーも作ってから行こうと思ってて。
浅:俺この前名古屋でちゃんと配ったで。
権:ありがとうありがとう(笑)その前日にヨコヤミー(※2)に「コレを浅井に」ってお願いして預けといてん。酒で頼んで(笑)
浅:ふふふ。
定:フライヤーってどれくらいの時間で作ってるの?
権:んー、今のやつはテンプレートが決まってるから、日程とか詳細だけ書き換えてってやり方やから、わりと早いよ。
定:普通そうよね。これに昨日丸一日かかったわ(セモ大次回ライブのフライヤーを見せながら)。
権:そういうのも勿論あるよ。
浅:それ見してよ。
定:元の方が綺麗から(鞄から取り出そうとして)・・・バン!(筆箱が落ちて店内が一瞬静かになり、全員の視線が集まる)
浅:あの、この辺の人そういう音聴いた事ないから。
藪:ははは。
定:すんません(笑)

藪:チェンジズっていうのはこれで何回目なん?
権:今回で6回目。
藪:権ちゃん以外でフル出場してる人はいてる?
権:えーっと、おらんね。
浅:権上くんはフル?
藪:そりゃそうやろ(笑)
権:でも近々僕が出演しない回もあってもおもろいかなぁとは思ってる。
定:そりゃそうせなあかんよ。でも、ステージの上に額縁付の写真で飾られてるとかさ。
藪:ラーメン屋のおっさんみたいに腕組んでな(笑)
定:佐野実(※3)みたいにさ。
権:支那そば屋やん(笑)
定:ま、でもそういう風に裏に徹してこそプロデューサーでしょ。
権:まぁそやねぇ。
浅:次の7回目はもう決まってるん?
権:決まってはないけど、やらなあかんなーとは思ってるね。
浅:構想はあるんだ。
権:まぁね。
定:年に二回のペース?
権:三回位やってるね。
藪:へー。
権:神戸で最初の二回やって、大阪一回やって京都で二回かな。で、今回は神戸に帰ってきた。
定:この企画とは別に今度名古屋でもやるんやろ?
権:そうそう。でもそれはイベントじゃなくてライブって感じ。
浅:何それ?
権:名古屋と関西のミュージシャンと半々でやる。
浅:何処で?
権:名古屋のスターアイズ。
定:それは向こうだけ?
権:いや、出来たらテレコでやりたいね。
定:そのエネルギーすごいわ。

定:今回の三組はみんなCD出してるよね。ちゃんとプレスもアートワークもしたのを作ってるけど、どう?
藪:あーでも、録音し終わってからも、自分でCD-Rに焼いて500円くらいで手売りで良いんじゃないかってずっと考えてん。
定:所謂インディーズでCD出す、作るって最初はそういう方法やん。
権:うん。
藪:ロック系のそういうCDって大概がCD-Rで、ジャケットとかも家とかコンビニのコピー機でやってるとかが普通やからな。
定:そうじゃなく、ちゃんとプレス頼んで、アートワークもデザイナーに頼んで作ってるっていうのは、やっぱり富士通で録音出来るっていうのが大きいんじゃないかなと思ってんだけど。(※4)
藪:そうやわなぁ。
浅:それでも制作費は気軽に作ろうとはならんくらいかかってるよ。
定:まぁでも、そんな簡易な形じゃなく、ちゃんとした形と思ってるのは何でかね?
藪:俺は皆がそうやって作った後で作ろうとしたから、それまでに皆はちゃんと作ってんのに俺だけCD-Rで作ってたら「何で録音はちゃんとスタジオでやってんのに、包装だけ手抜きにしたん?」って感じに思われるかなぁってさ。
浅:それにCD-R自分で焼くのも面倒やし、PCもダメになるだろうしさ。
藪:せやなぁ。作って思ったのは、今はそういう専門の会社や人を介さなくても、自力でプレスにしろ何にしろ発注出来るし、会社側も受けてくれるから、そこでも色々と競争とかあっての事だとは思うけど思ってたより簡単に自分で全部出来たし、それこそ大手のレコード会社やメジャーレーベルみたいに大量発注しなくても、一枚辺りの製作単価も安く作れる時代なんやなぁと思ったわ。
定:なるほどね。
藪:当初は別にCDにする気はなくて、音源記録みたいな物で手元に置いとけば良いかなぁって位の感じだったし。CDを売ってそれで儲けようとは思わんなぁ。元が取れたら良いかな程度かな。
浅:うん。
定:っていうか、ジャズミュージシャンは何をしても儲からんでしょう。
藪:いやいや、やり方ちゃう?
定:いや儲からんでしょ。まともな家に住んでんのハンコック(※5)とキース(※6)くらいやろ。
浅:もうちょいおるやろ(笑)
一同:ハハハ。
権:バスターウィリアムス(※7)はちょっとしんどいんや。
定:バスター?しんどいしんどい。
権:バスターあかんかったらちょっと厳しいな(笑)
藪:でもえぇ家住んでる人とかいてるやん。誰々とかさ。
浅:その誰々ってジャズミュージシャンちゃうやん(笑)
権:何とかその「儲からんから」っていうのを覆したくてもがいてんねんけどね。
定:(まだその誰々云々の話を小声でして盛り上がる藪下浅井を指して)聞いてへん聞いてへん(笑)
藪:大事なとこ全然聞いてへんかった(笑)
浅:ハハハ。
定:もう一回行け行け(笑)
権:儲からへんとか、ライブは金にならないっていう共通認識とか諦めてる意識を変えたいんよ。
藪:ああ。でも定岡君が言う「お金になる」っていうのは、多分ポップスとかで売れてる人とかの意味やろ。
定:そうそう。それこそ新興宗教的な(笑)
藪:新興宗教(笑)
権:税金もかからんのや(笑)勿論理想や目標はそこやとしても、そこに少しずつでも近付けていくようにしないと、絶対ジャンプアップとか出来ひんから、理想とか未来ってのは今日明日明後日の積み重ねでしかないからねぇ。だから今日を諦めてしまったら、絶対もう明日は今日よりよくならないからねぇ。
定:まぁジャズミュージシャンの尺度がよく分からんからな〜。チーズ垂れてる!
権:(カレードリアのチーズに翻弄されながら)ふふふ。
浅:ははは。
定:チーズを飼いこなせてない。
権:ちゃんと食い終わったら口数増えるから待ってて(笑)
浅:売れるまでをちゃんとやらなあかんと思うわ。
定:そうそう。売れた後はそれまでの積み重ねで行けるだろうし、って売れるってのも・・・。
浅:売れるっていうか、曲を作ってそれをお客さんが聴くまでをさ。
藪:なるほどね。全部を含めてで考える。確かにそれは切り離して考えやすい点よね。言うたら、自分が働いた対価としてお金をきっちり貰う。今までずっとそれを横流しにしてきた結果、もう流すものもなくなってきたし、流す人もいなくなってきたみたいに、そうやって問題をずっと先延ばし先延ばししてきた事でこうなって来た。やっぱり、自分が働いた分はお金を貰わなくちゃいけないし、あんまりよくはないけど自分が納得するなら0円でも良いし、一回のライブで100万くらい貰わないと納得出来ないならそれはそれで良いし。
浅:でもライブハウスでライブしてお金を貰うっていうのは難しいんじゃないかな。
藪:うーん、やり方ちゃうかなぁ。例えばB’z(※8)のファンの人はB’zのライブには行くけど、それ以外のライブにはたいがい行かへんやん。別にロックが好きなんじゃなくて、B’zが好きだからで、ジャズも結局同じで、「ジャズが好きだからライブに行く」って事だと毎日色んな場所で色んな人がライブしてて行くとこ一杯あるやん。そうじゃなくて、「この人のこの演奏が聴きたい」って足を運んでくれる人が増えないといけない。今聴きに来る人っていうたら「ジャズ好き」で、個人云々ってそりゃ若い女の子は別やけどさ(笑)
定:そんなジャズ好きじゃないと思うよ。もっとフワッとした感じで好きなんだと思う。
浅:やっぱり最終的には出てる人を見に行ってると思うけど。
藪:そうならなあかんって結論ね。
定:(カレードリア食べ終え、食後のコーヒーを飲み始めた権上に向けて)そういう事もそれ以外の事も考えて、ここ数年やって来たのがあなたじゃないの?
権:当事者意識を持たんといかんと思うし、俺らももう四捨五入したら30やし。でも歳とか関係ないかもしれんけど、意識は。
定:いや、その歳やからせなあかんとかっていう歳のあり方じゃなくて、もう僕達は24歳の表現は出来ないし、実際にその時の表現があんまり多くの人の目に映らなかったっていうのが悲しいというか辛いというか。
浅:ふふ。例えば、今の小さいジャズ界を拡げようって動くよりはポーンって違う所にアプローチして行った方が良いんじゃないかな?
藪:絶対そう思うけど、やっぱり難しいよなぁ。難しいっていうか、ある種の度胸っていうか・・・。やっぱ自分がやりやすい事から始めていく、手前から集めていくっていうのが普通やからな。でも何せフットワークが重いからな(笑)
定:目指せ在宅やしな。
藪:足かせを自分から付けてるしな。
浅:それとは別にさ、やる音楽の内容とかが関わってきたらまた面倒かな。こんなんやってたらお客さん来ないんじゃないかなとか、けどそれは曲げたくないなぁみたいなとか思ってたけど、最近は別に何でもやろっかなって俺は思ってるけどね。今まで嫌やったけど、やりたくない事もやってみても良いかなとも思ってる。
権:自分の軸さえブレんかったら良いんちゃうかな。
藪:軸な〜。ま、当事者にしかその軸は分からんからなぁ。
権:それはそうや。
藪:例えばハービーで言うと、何年のハービーが良いとか、あれ以降ダメとかさ。でも本人としては今が一番良いはずやし、本人以外がその軸を理解出来なかったらそれこそ当事者にしかって思うけど、それを「自分さえ分かってたら良い」っていうなら今まで通りだけど、どの軸を完全にではないけど、見てる人達も軸の移り変わりを感じ取ってもらって「今この人はこういう事を大事にしてるんやな」っていう風に見えたら、もっと見やすいと思うわ。
定:そんなんだれも見てないやろう。
藪:見てないっていうより、見してないと思うわ。結局その一番大事な軸は見してないと思うわ。それこそ定岡君も見せへんやん。
定:見せてるよ。ガンガン見せてるよ。
藪:いや俺は見せてないと思うな。
浅:見せてるけど、見てる人が少ないから結果見せてないって事ちゃう(笑)
藪:そうかそうか(笑)
定:ガンガン見せてるけど、見てる人がいないだけでさ(笑)毎回ライブ終わった後「勿体無いな〜」って言うてんねん。
藪:まぁなぁ。
浅:やっぱり見てくれる人を増やさなあかんわ、絶対。
権:そやね。
定:じゃないと意味ないからな。それこそ家でサランラップするの上手いって言うてんのと良い曲書けんねんって同じやからな。
権:なるほどな。

注釈
1.縦横無尽のマシンガントークのルミママの居る天満のライブハウス。カレードリアがお薦めだが、ルミママの娘ケイちゃんの気分次第という「気まぐれサラダって言っときながら、毎日作るのなんて何が気まぐれよ」と言わんばかりの気まぐれでフードメニューが組まれている。それ故にケーキもあればピザの日もある。Tureな気まぐれを味わえる良いお店で権上が毎月主催しているジャムセッション。

2.sax奏者の横山未希さん。今年の春に権上主催の(主催してばっかだなぁおい(笑))お花見でとっくに解散になった後にトイレ前で数人とダラダラしていたが、帰ろうとなりJR桜ノ宮駅の改札までは一緒に居たが、僕がその日最後に見た横山さんが居た景色は、缶ビールを持ちながら改札を通れないと言ってたじろんでいたのだった。僕と他の人も泥酔していたので、無視して電車に乗り込み置いていった記憶がある。何だか切ないエピソード。

3.ガチンコという番組で有名になったラーメンの鬼。てかラーメンの鬼って何なんだよ。

4.どういう理由で無料かは僕はちゃんとは知らないが、音のサンプル云々だとは耳にした事はある。これによって助かっているミュージシャンやその周囲の人は多く、便利だからかあまり議論もされないが、これは他のスタジオからしたら迷惑なのかもしれないがどうなんだろう?批判的な意見でなく「タダより高いものはない」って言うからねぇ。どうなんでしょう?

5.ハービー・ハンコック。観念と理念と思想と歴史が音楽を成立させているような印象。イグアナっぽい。

6.僕の唸りはこの人を高校時代のジャズをやり始めた時期から聴いていたせいだと思う。初めてのギャラで買ったのはキーストリオの白い二枚組みのとハンコックのカメレオンだった。前者は今も好んで聴いているが、後者は四回も聴いてない。

7.サナギマンみたいな顔したベーシスト。非常に熱心な創価学会員。

8.専門学校の同期にザッパとB'zが好きだった童貞ギタリストがいたが、彼は今何をしているんだろうか?彼が下宿先を引き払うというのでベッドや電子レンジや冷蔵庫をまとめて格安で売ってもらった。今もまだ全部現役です。まだ童貞ですか?連絡下さい。


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7月27日(金)元町Cafe萬屋宗兵衛「CHANGES6」19時〜 ¥3500,¥3000(予約),¥2500(学生)
      GAKU YABUSHITA GROUP、浅井良将セプテット、GINGERBREAD BOYS feat.木原鮎子


posted by さだおか at 06:14| 兵庫 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「何か新しい記事、あるかなあ」。やった、ありました。引き込まれて、イッキヨミしてしまいました。さださん、おもしろいわあ、時々方向修正しながら、みんなの言いたいことを探り、自分の意見も言いつつ、進行していく。さださんも含めて三人の個性が垣間見えました。
明日ですが、行きます。よろしくおねがいします。16日、いきます。よろしくお願いします。
Posted by missbunny66@車椅子 at 2012年07月14日 16:50
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